ビーチコーミング関係は別ブログに引っ越しました。こちらでは日々の出来事を写真とともに紹介します

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

在宅ターミナルケア23 ~波の音を聞きながら~

亡くなる日の前日の夜は、あの恐怖の夜とは打って変わって本当に静かでした。妹と2人で父の部屋で寝たのですが、意識レベルが低下して、痰のつまりも意識できないレベルになっているようでした。前日あまり寝ていなかったので、その日はのんびりと寝てしまいました。

翌朝、父の呼吸の変化はないみたいだったので、とりあえず洗濯をしに一旦家に戻りました。子供達は、主人の実家に行っていたので、家には誰もいませんでした。洗濯を済ませ、洗濯物をたたみに居間へ行ったら、偶然ついていた朝のワイドショーで、谷村新司が昴を生で歌うという話が耳に入りました。思わず顔を上げてテレビに見入ってしまいました。


昴・・・

父の好きな歌でね、この歌好きなんだよぉ~って昔言っていたのです。 

谷村新司の歌を、父のことを考え涙ボロボロながしながら、聞き入りました。偶然だったのでしょうけど、この歌を聞きながら、たぶん父と今日でお別れなんだなぁって自分で自然に思えたんですよね。今から思えば、どうしてこの日の朝、いつも見ないワイドショーをつけて、洗濯物をたたんでいたのかも不思議なんだけど、偶然そのチャンネルにその時間谷村新司がでて、この歌を歌ったというのも、なんか不思議だと思いました。 

雑用を済ませて、実家に戻ると、父は静かに寝ていました。妹が、買い物に行くというので、入れ替わり妹が出かけました。しばらくすると、なんとなく息が荒い感じになっています。

呼吸が変った・・・

妹に、呼吸が変ったから早めに帰って来てとメールをして、父の様子を見続けることに。すぐに妹も帰って来て、確かに呼吸が変ってるねぇと話しました。そして波のDVDを流そうという事になりました。

こういう場合でも、音は聞こえるらしいと聞いていたので、波の音を聞きながら、静かに大好きな自分の部屋で最後を迎えさせてあげたいという気持ちでした。 

主治医に電話するかどうか妹と相談したのですが、主治医も外来患者を持っているわけだし、確かに呼吸は変ったけど、どのくらい時間がかかるのかもわからない。時計は、父がゴルフコンペでもらった時計で時間を見る。(時間はこの時計で見ることにしましょうとすでに主治医と話をしてありました)だから、私達で最後を見守ろうという事になりました。

母を呼んで3人で見守ります。

呼吸は、ちょっと激しい感じで身体全体で、ゼイゼイと傍から見ると苦しそうに見えます。でも、本人は全然苦しくないんだと看護師さんから聞いていました。波の音を聞きながら、静かに時が過ぎます。声をかけたりしましたが、なんてかけたのか、忘れちゃいました。頑張ってとかそういう言葉は、そういえば私達一切かけなかったな。父は相当頑張っていたから、もう頑張らなくても良いよって気持ちの方が強かったから。どちらかといえば感謝の言葉みたいなのをかけていた様な気もするなぁ~当時の事、本当に思い出せないわ。 


呼吸が変ってから約1時間、一度呼吸が止まりました。時間を見てメモ帳に記載。しかし、またしばらくして、呼吸復活。ああ、良かったぁ~と安心しながら見守っていると、「おお~」と声というかうなり声を最後にあげ、呼吸停止。

2008年8月28日 午前11時39分 父死去

時計を見て、時間をメモした後、私と妹と2人で「お疲れさま」と父に声をかけ、何故か拍手していました。たぶんね、実父が死んだ後拍手する人なんて絶対にいないだろうし、こういう行為っておかしいとは思うけど、一緒に父を介護して、父が一番望んでいた形で最期を見送れたという気持ちと、父が今まで本当に立派に生きていて、最期も本当に立派だったよという気持ちも含めた上で自然と出た行為だったんでしょうね。もちろん、涙もなかったし(その前は何度も泣いたよ)気持ちもとてもさわやかでした。自分自身、思い残す事もなかったし、父にしてあげられることはすべてしてあげられたと思うし、父も絶対に喜んでいるだろうという事が感じられたからね。


そして、その後で主治医に電話。妹が電話してくれたのですが、主治医は驚いていたみたいです。自分達で全部やっちゃったの??って。外来患者がいるので、すぐにはいけないので、そのまま待っていてくださいと。とりあえず、主治医が来るまでは父を動かしてはいけないので、一切手を触れずそのままの状態で待ちました。


主治医到着後、父のケアマネージャーである看護師さんが最後本当にきれいにしてくださいました。着替えさせて、身体を拭いて、ヒゲをそって。丁寧に父を扱ってくださる様子を見て、本当にありがたいなぁと思いました。 


そして、本当にこの後、驚くべき事は今回の医療費でした。

私が、父の在宅介護を通して、感じた事や学んだこと、そしてあえて公開ブログに書き残しておこうとおもったのは、この医療費を含む、在宅ターミナル医療のこれからの重要性と必要性。父の介護を通して、人間の死とは一体なんだろう、莫大な医療費問題や老人保険の問題。今社会で問題になっているすべての事を解決できる糸口にもなるんじゃないかと思ったし、自分の父の介護で得られた、満足感というか達成感というかそういう気持ちもわかって欲しかったし、とにかく色々な経験をさせてもらった2ヶ月でした。

これは、自分達だけでは無理で、周り(家族)の理解や医療機関の協力、そして患者本人の意思などさまざまな要素が含まれるので、難しい問題ではあります。ただ、やっぱり自分はどのような形で最期を迎えたいかと思うときに、やっぱり人間らしく最期を迎えたいなぁと感じるし、父のような形はむりだとしても、それに近い形が良いなぁと思いました。まあ、自分の意思だけでは決められることじゃないけどね。 

おっと、次で書こうと思った内容を書いてしまった。
スポンサーサイト
コメント
No title
拍手で送られるなんて、なんて素敵なんでしょ
先に逝くものとして本当に見習いたいです。
2008/11/29(土) 19:51 | URL | tizimi #-[ 編集]
No title
tizimiさんコメントありがとう!
>拍手で送られるなんて、なんて素敵なんでしょ

ありがとうございます。あれは、自然とでちゃいましたね。親の死の後拍手をする娘なんてまずいないだろうけどね。(笑)
まあ、父の人生をたたえる拍手だったわけだけど、私もそういう人生を送りたいものです。
2008/11/29(土) 21:17 | URL | きいこ #-[ 編集]
No title
在宅ターミナルケアの日記ずっと読ませていただいていました。
私もきいこちゃんのお父さんの亡くなる10ヶ月前に父を亡くしていたので人事とは思えませんでした。
きいこちゃんのお父さんは本当に幸せだったと思います。
素晴らしいご家族ですね。

あと偶然に昴を聴いたということですが これは偶然じゃないよね。
お父さんからのメッセージだったんだと思いますよ。
2008/12/01(月) 23:49 | URL | #-[ 編集]
No title
ごめん(><)↑のコメント 名前入れるの忘れちゃった。
2008/12/02(火) 17:04 | URL | Rie #-[ 編集]
No title
Rieさんコメントありがとう!!

学生時代の友達かな??って思ってしまってました。丁度、喪中のメールや葉書を送ったので。

でも、うれしいコメントありがとう!
そっか、昴は父からのメッセージかぁ。
偶然だなって思っていたんだけどね。
あ~、これから昴聞くと泣けちゃうなぁ~
2008/12/02(火) 17:33 | URL | きいこ #-[ 編集]
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
カウンター
カレンダー
10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
プロフィール

きいこ

Author:きいこ
千葉県房総半島の端っこでのんびり暮らしています。主婦からパートのおばさんになりました。 大学生と高校生の子供がいます。

趣味はビーチコーミング ビーチコーミングは別に専門のブログを立ち上げました。

ビーチコーミングブログはこちら

きいこのビーチコーミング日記


実家の父の在宅介護記録もあります。父の介護を通して家族の在り方などをつづっています。

最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ内検索
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。